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「オートコール」と「途上与信」

「オートコールシステム」とは、お客さまに延滞状況などを自動(オート)で電話(コール)をかけて知らせる、機械による督促管理折衝システムである。主な仕事としては、まず延滞債権を分類し、督促折衝を行ない、入金履歴の管理、債権回収を行なうという流れである。わかりやすくいえば、電話料金の未払いなどの場合に、いつまでに入金をしてください、さもないと電話回線が不通になりますよ、というような連絡が入るのと同様に、クレジットにおいてもクレジット代金の返済が遅延すると、その遅延債権についてきちんと返済してもらえるまで督促折衝を行ない、債権を管理していくという重要な仕事である。この仕事は単に、延滞債権管理というだけではなく、クレジット支払いの期日管理、および消費者の返済能力の変化を常にチェックする「途上与信」という役割を担っている。

大量生産、大量消費の時代において、個人消費を助長する購買システムとしてクレジットは成長を続けてきたが、今後もさらに成長を続けていくためには、この途上与信というものをどう扱っていくのかがキーとなる。なぜなら、たとえばクレジット返済日一つとっても、大量消費の時代にはクレジット会社が決めた返済日という固定した枠を押しつけていけばよかったが、これからの時代、すなわちお客の職業や消費パターンそのものがますます多様化していく時代においては、すべての人の給料日が月末ということはありえない。

また、転職などによって給料日が変わることもある。したがって、返済日にも選択肢を設け、都合のいい日を選んでもらうようにしなければ、自分で自分の首をしめる(自分で自分の債権回収の仕事を増やす)ような事態を招くことになる。延滞が起きたときには、まずクレジット会社側の大量処理という与信システムのほうに非がなかったかどうかを確認することが重要だ。そして、消費者の返済能力を正確に把握し、返済日や返済額や返済回数はそのままでいいのか、残業が減ったり、家族が事故で入院したり不可抗力によって返済能力に何らかの変化が生じていないかどうか、といったことをチェックする。

相手の返済能力に合わせた返済計画を再び調整(リファイナンス)してあげることが、真の途上与信であるように思う。債権回収や遅延の発生をチェックするだけが仕事ではない。遅延の発生原因を分析し、どうしたら二度と遅延が起きないような健全な与信が可能になるかを常に追究し、よりよい新しいしくみを創造していくことが何よりも重要である。優良資産残高(遅延のない優良な貸付債権)をいかに増やし、そこから生み出された利益からいかに社会貢献(対社会、対顧客、対株主、対社員)をしていくのかが、クレジット企業に課せられた重要な役割だ。