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クレジット産業で最も歴史がある信販会社

いわゆるクレジット会社は「信販会社」「カード会社」「消費者金融会社」の三つの業態に分けられるが、そのなかで最も歴史があるのは信販会社である。クレジット商品の原型ともいえる分割払いクーポンを発行した日本信販が設立されたのは1951(昭和26)年である。これに対して、クレジットカードを発行する日本ダイナースクラブが設立されたのは1960年、消費者金融の武富士は1966年の設立だ。クレジット会社の業務内容は、①ショッピングクレジット、②クレジットカード、③個人融資という金融サービス業務からなるが、これを各業態ごとにみると、信販会社(①+②+③)、カード会社(②+③)、消費者金融会社(②+③)となる。

信販会社は、分割払いが可能なクレジットシステムを提供している。「個品割賦購人あっせん業者」(個品割賦=個別の商品ごとの分割払いによる購入)として、経済産業省に登録された企業でもある。また、情報管理システムや債権回収システムなどのインフラに注目すれば、情報システム産業としての一面ももっている。クレジット先進国である米国に目を向けると、信販会社の類似業態としてGECC(GEキャピタル・コーポレーション)やGMAC(GMアクセプタンス・コーポレーション)といったファイナンスカンパニー(金融会社)と呼ばれる業態がある。

ただ、それらは傘下に銀行をはじめ、消費者金融、不動産、保険(生保・損保)、証券、リース、投資サービスなどの関連企業を抱えており、一大金融コングロマリットを形成している。バブル期には、信販大手が米国のファイナンスカンパニーを手本に、グループ企業の設立と多角化経営をめざした時期もあったが、そのほとんどが失敗に終わり、現在では本業回帰に専念している。日本信販は、わが国のクレジット産業のパイオニアである。「消費者の生活をより豊かに」という創業以来の企業理念のもと、クレジットカード、ショッピングクレジット、融資、フィービジネスを事業の核としてリテールビジネスを展開し、提携カードは1000種類にもおよぶ。

常にチャレンジ精神を忘れない経営姿勢で、電子通貨発行システム「デジコイン」やモバイルコマースシステム「moog」などを開発してきた。とくに、1963年に同社が開発したクレジット商品である「割賦債権買取り制度(=ショッピングクレジット)」は、世界でも例をみない独自の金融システムだ。最近では、住まいの増改築向け長期低利ローン「リフォームプラン」や、旅行費用向けクレジット「トラベルローン」、さらに「ボートライセンス取得クレジット」「自動車運転免許取得クレジット」などの自己啓発費用にまで、その対象範囲を広げている。なお、2003年11月には同社の筆頭株主であるUFJ銀行が、2005年3月までに同社を子会社化するという方針を明らかにしている。